◆第二十話 『サザンカの咲く頃』
脚本:櫻井武晴 監督:和泉聖治
ゲスト:横山めぐみ 夏八木勲 畠中洋 梨本謙次郎
結論:誰も小野田には敵わない。
この人はシーズンを重ねる毎にその黒幕さ加減が増していくなホント。
一国を揺るがす国防機密も、小野田の前では単なる権力闘争の道具でしかないのだから。
それでもって自らトップに上り詰めようとはせず、動きやすい官房の椅子に収まり続ける。
昔からクセ者という感じで描かれてはいますけど、ここまで絶対的な存在になるとはねぇ
いつかは手飼い(当人双方ともそうは思っていないが)の特命係と
本当の意味での全面対決を向かえる日は来るのか、いやいや小野田のことだ
そんな無益なことはしないよなと思わせられた2時間でした。
で、そんな2時間を四行で表してみると……
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〜30分:うお今日展開速いぞスゲー濃いぞ
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〜60分:特命係はアクションだってこなせるんです
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〜90分:
ま さ か の 超 展 開
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〜ラスト:
小野田絶対不可侵説浮上
「世界最強の軍事衛星誕生」なんて厨的な内容になった時は
ホントこれどうなるんだと凄い心配になりましたが、ラスト30分で無事、
いつもの相棒らしいえげつないひっくり返し方してくれたので良かったです。
まぁ
『国を護る』という崇高な理念ですら飲み込んでしまう
小野田の強大さを描く意味では、あの超展開も十分意味があったんだなぁー
以降、今期最後の
【見所ダイジェストー】
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亀山薫=万能飛び道具説浮上
もうだいぶ前からその傾向はありましたけど、今回特にそれが際立ってましたので。
まず特命を尾けてくる公安関係者を逆尾行するため、
薫ちゃんを囮というか餌に使う。
その後拉致られた薫ちゃんに取り付けた発信機を辿り、右京さん現場へとうちゃーく
まぁ連係プレイ以外の何物でもないんですけど……
これでいいのか薫ちゃん。
続いて終盤、事件が闇に葬り去られようとしている際に行われた強攻策。
薫ちゃんに外部通謀の職務規定違反を犯させ、
懲戒免職にさせる。
→地方公務員不服申し立て制度による公開審査を請求、事件を再び
日の当たる舞台へ
これもまぁノンキャリアの薫ちゃんでしか取り得ない手段な訳ですけど……
ある意味、薫ちゃんこそ右京さんの手飼いに見えなくも無いので困る。
・
しかも右京さん肉弾戦も苦にしてないし
公安連中に襲われた際に見せたあの格闘、
薫ちゃんが右京さんに敵うスキル、何一つ無くなっちゃったよオイ
……あ、霊感と第六感、及び味覚&子供の扱いはまだ勝ってるか。
・武闘派といえば
大木・小松刑事たちはガチ
日常的に薬物犯・暴力団相手に仕事してるだけあってその腕はホンモノ。
しかもカーチェイスまで出来ると来たもんだからもう。
スピンオフ
『相棒』作るのならば是非この2人で。
・政治的関心度の高い角田課長。
「税金で飯食ってるのに使途不明金とは何事か」とご立腹。
かく言う自分も税金で飯食う立場ですがな
・小野田宅に死んだ部下から壺が届く
この壺は間違いなくいいもの。
実際、中に入っていたものは捜査上とってもいい物でしたし。
・サザンカの持つ3つの意味
元々サブタイが意味を持つことが少ないドラマですが、
今回はそのサブタイトル・サザンカが複数の意味を含んでいた
珍しい例でもありまして。
1.暗号のパスワード【sasanqua】
2.花言葉
「困難に打ち勝つ直向さ」:大儀のため闘う官僚たちの結束
3.花言葉
「理性と謙虚」:大儀に押し潰され自己を見失った官僚たちへの皮肉
・そんな平成2年同期入庁キャリアたちの大儀
=
『世界最強の軍事衛星開発』
世界中の軍事バランスが根底から覆り、
日本も絶対的な覇権を握ることが可能になる
もう某半島のゴロツキ国家に脅える時代は終わったんだ!!と
10年前の工作員テロの教訓により、自分らが擬似テロ行為挙行。
右京さんも
「あなたがたはテロリストではないか!」と激昂するわけですが
とりあえずこれだけは言えること:
亡国の工作員が全ての元凶。
・そんなキャリアテロに備えるため、たまきさん&美和子緊急避難
正月以来ですな
「ホテルアマゾン」支配人も再登場。
しかしパソコンさえありゃ仕事できる美和子はまだいい。
たまきさん、長期間店閉めたままで大丈夫なんですか。
まぁ一泊で済みましたが
・
ラムネ in 花の里
薫ちゃんの暴走にしか見えない情報漏洩の真意を確かめるべくご来店。
これでレギュラー陣で来てないの、三浦・芹沢・内村・中園・課長くらいですかね。
……まだ来てない人の方が多いことに書いてて気付いた。
・そんなラムネもとうとう小野田の真意に気付く。
苦虫ではなくラムネを噛み潰しながら
「やられたな」という表情。
どちらかといえば融通が利かないタイプのキャリアですからね>ラムネさん
上にあんなバケモノがいたら堪ったもんじゃないや
・
一方バケモノは警察庁長官に引導を渡した。
「へたな感傷にほだされちゃダメですよ」
「このケーサツからとっとと出てってください」と淡々と言ってのける。
今回の一件、言い換えれば小野田によるクーデターだったのかもなぁ
完全に仕組んでいたわけじゃないだろうけど、途中からちゃっかり利用して。
とりあえず水曜日の楽しみはこれにて終了。
第6期は当然あるものと見てますけど、これ以上どう話を広げていくのか。
まぁ同じようなことを1年前にも思って、その結果が今日の話で出てる訳ですから
そこまで心配することも無いでしょう。また半年後を期待して待ってますー
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【今日のいたみん】 |
・第二十話。
話の規模が前代未聞の大きさになったため、捜一の出る幕は大分限られてました。
三浦さんに至っては現場の捜査に全く顔出してないし。まぁ庁内では出ましたが。
そんな中でもいたみんは
・プログラマーが殺されたので
「今流行のIT関係か」と呟くも、
即「流行ってるかどうかは分かりませんけど」と芹沢クンに突っ込まれる
・鑑識課での捜査資料紛失の一報に
「何やってんだ米沢!」とボヤく
・特命が内村部長らに例の如く
「首を突っ込むな」と怒鳴られてる様を見て
「捜査権公安に持ってかれて相当頭に来てんだよ」と
いらんことを言う。
・ホテルアマゾンで美和子&たまきさんの室内警備を担当することになり
不満を垂らす亀山夫人に、
心底興味無さそうな感じで「襲いませんよ」と告げる。
と最終回だろうが何一つ変わらない働きを見せてくれました。
第1期から通して一番
成長してない変化してないの、伊丹ぐらいじゃないかねぇ
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