◆第八話 『赤いリボンと刑事』
脚本:岩下悠子 監督:和泉聖治
ゲスト:木場勝己 馬渕英俚可
その嘘は、優しい一方で極めて残酷。
特命が病室の高岡刑事に伝えた、橘町女子大生殺害事件の真相。
それは15年間家族を犠牲にしてまで見えない犯人を追ってきた、
高岡刑事に対しての薫ちゃんなりの優しさと気遣い。
その一方で、それだけ真摯に事件を追ってきた人間に偽りの事実を伝えることは
真実を伝える以上に彼の刑事人生を否定することに繋がらないか。
花の里で見せた薫ちゃんの沈鬱な表情からは、そんなことが伝わってきたように感じます。
と、そこに飛び込んできた、高岡刑事逝去の報せ。
こんな言い方もどうかとは思いますけど、
彼が真実を知る前に死ぬ以外、救いようがない話だったのかも知れませんねぇ
悲しい嘘に彩られた
「人生で一番いい日」
願わくば、高岡刑事が空の向こうで真犯人と遭遇しませんように。
しかしまぁ前半で刑事一家の家庭崩壊やらが語られた一方、
案外あっさりと事件の真相が見えていく話の展開に、
「これ父娘のエピソード必要か」と一瞬思ったりしましたけれど、
こんな切ない話になりますとはねぇ……
こんな内容の時にいちいち毛穴を穿り返すよなのもどうかとは思いますけど、
それでも気になるのが僕の悪い癖、
『小ネタ拾いのコーナー』
・モーニングクラシックへの狂言電話
果たして西さんは高岡刑事が番組を聴くことを想定してたのかしら
まぁ
一番聴いてもらって正解な切れ者刑事(右京)の耳に届いたのは幸運。
ましてや真犯人の親父が聴いていたのは更なる幸運だったのかも。
・しかしラジオを聴いて即橘町事件だと判断できる右京さん
おみやさんとタメ張れるんとちゃうかい。
・
「いくら犯人捕まえても女房に逃げられちゃ仕方ないよなー」by暇人
右京さんのことかー!!(AA略
↓
慌ててフォロー入れて
「留守は任せとけ」とか言ってましたけど
留守中何するのよ課長。
・回想シーンの馬渕さん……
無理しなさんな(セーラー服
・西さんの警察を動かすための狂言に右京さんプルプル
心中察して余りあるわけで。しかし最近激昂しないので震えるの久々に見た
・病室を抜け出し路上で倒れこんでいる高岡刑事発見
→
右京さん本気走り。これまた久々に見た
・マンション前に来たタクシーは
『飛鳥タクシー』
おなじみの
『王子キャブ』かと思ったのに。
・被害者および真犯人が通っていたのは
『城南大学』
昨シーズン大金拾って警察に届けた青年と同じ大学。今後おなじみになるか。
・
被害者の智代さんかわええ
・
加害者の石黒シンヤきめぇ
・石黒ギフト社長に迫る特命係。
論文から指紋が出たと語るものの……さてこれは罠だったのか否か。
・さて社長の息子は渡米後すぐに死んでいたわけで
社長さんラジオを聴いてさぞ驚いたことでしょう。
しかし現場に急行した理由は
「まさか息子が生きているのか」なロマン溢れるモノでなく
「息子の関与がバレたら私の名誉が!!」と至極現実的で。
まぁこちらの方が自然な反応だとは思うが。
・事件の真相は高岡刑事の捜査人生を全否定するようなもので。
しかしそれを伝えなかったことも、果たして本当に良かったのか。
「僕も同罪です」と酒を酌み交わす右京さんと薫ちゃん。
なんともいえない余韻が残る回でございました
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【今日のいたみん】 |
・第八話。
こういうしっとりした話における、
特命係じゃない伊丹をはじめ捜一の空気の読み方は恐ろしいものがありまして。
まぁ病床に伏したのが同僚刑事だというのもありますが、彼の願いに素直な行動。
特命いびりも橘町の話が出るや否や、真面目な顔して応対するなど
いつものガキ臭い雰囲気はどこへやら大人な3人として描かれておりました。
高岡刑事の娘さんに対して
「会ってやんなさいよ」と諭したり
特亀が入り浸る刑事の病室に乱入したい気持ちを自然と抑えたりと。
まぁこういう回のいたみんは実にカッコ良いわけですけど……絵にはし辛いねぇ。
というわけで本日は伊丹絵お休みで。
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