◆第十一話 『汚れある悪戯』
脚本:興水泰弘 監督:和泉聖治
ゲスト:葉月里緒奈 甲本雅裕 竜雷太 斎藤洋介
元旦と言うことで各局特番を組んで似たり寄ったりの番組を流してますが、
そんな中でバラエティーに媚びず普通にドラマを流したテレ朝にとりあえず敬意。
まぁ毎年この枠では、はぐれたりはみだしたりするドラマやってますけど。
そんな具合で今年のドラマ枠を奪った相棒新年1発目ですが、
……前半はいろんな意味でバラエティだったなぁー
今回の話は青葉銀行行員、葉月里緒菜扮する城崎が白昼堂々誘拐され、
上司の平林の所へ
「5億円よこせ」と脅迫電話がかかってくるところからスタート。
警視庁にも早速通報が入り、捜査一課特殊班及びオートバイ班・
通称『トカゲ』が出動。
更には管内全署員に特別警戒態勢が発令されたりと、もう凄まじい厳戒態勢に。
しかし過去に何度か誘拐事件の話もありましたけど、
ここまで大掛かりに警察が動いたのはこれが初めてでねぇかねぇー
何故に今回だけこんなにデカイ話になったのかしら。
確かに犯人がやたら挑発的なのはあったものの、やはり5億円だからじゃろか。
そんな中で特命はというと、米沢さん呼んで
勝手に犯人との電話傍受してました。
そして発令される特別警戒態勢、
但し特命係は除く。内村刑事部長のいぢめですよ。
すっかり不貞腐れて俺帰るーと言い出す薫ちゃん、一方で通信傍受をやめない右京さんは、
会話の内容から
「犯人は金を受け取りたくないのでは」と推理、そして帰宅。
まぁ命令を守ったというよりは、動いても何にもねぇやといった理由からですがね。
さてさて自宅に帰ってきた薫ちゃん、早速向かうはノートPC
『亀ちゃん1号』の前。
一体何を始めるのかと思えば……
ニュー速(多分)見てるよ薫ちゃん。
ただし2chではなく
25chという名の掲示板。まぁモロに2chですけど。
その中にアハハ、ものの見事にありましたよ、今回の誘拐事件予告スレ。
早速花の里に向かい右京さんに報告する薫ちゃん、お手柄ですよということに。
同様に捜査本部の内村にも報告。ただ
「特命の話は聞かん」足蹴にされる訳ですが。
しかしまぁ普通本部も見てるでしょ、こういう犯行予告系スレは。
それを薫ちゃん以外全く気が付かなかったって、何か違和感を憶えましたなぁー
ちなみに、この場で公表される衝撃的事実がもう1つ。美和子、カイロ支局転勤。
まぁこの辺りに関しては、またラストに繋がっていくんですがね。
翌日、現金5億円は犯人の要求どおりヘリに載せられ東京上空へ(BGM・ワルキューレ騎行
ヘリ2台を使っての空撮とか、スペシャルだけあって物凄い金使ってるなぁー
……ただ金をかけてるだけ。正直言えば、このヘリの下り無くてもいいよなぁーと思う。
25ちゃんねらー役で大量起用したエキストラも、空中散布された金への群がり方が
微妙にわざとらしかったし。つか真偽不明のスレで大集合って
おまいら釣られすぎだ。
そして
同じく釣られてやってきた特命係に城崎嬢が救出されて前半終了です、と。
そして後半。こちら一言で言ってしまえば……
葉月エロカワイイよ葉月。
救出された城崎に事情聴取する右京さん、
この一件、彼女の狂言ではないかと疑い始めます。
そして勤務先へ向かったりといろいろ捜査、その中でメガネの違いに気が付きます。
早速自宅へ押しかけ右京さん、
メガネ族代表としてメガネについて熱く語り始めましたよ。
みんな城崎にセルフレーム似合ってないと言ってたけど、
俺そっちの方が好きだよ!!
……あ、これは私個人の意見ね。右京さん関係ない。
さて非メガネ族の薫ちゃんはというと、その後自宅に戻って美和子の手料理に舌鼓。
そして
「日が無いんだからさぁー」と
エロ亀の本性を現して誘いにかかってますよ。
ただ、そうこうしてる間に畑山財閥邸でまた誘拐事件が起きていたとはねぇー
畑山邸の事件とは、ここの息子の哲也が上の事件の犯人に誘拐されたというもの。
これまた同じく特殊班及びトカゲの出番と相成るのですが、今回は家族の反応が今ひとつ。
母親にいたっては(息子が)いっそこのまま死ねばいいのにと言い出したりしてますよ。
それでも捜査はしなきゃあならない。今回現金を輸送するのは宅配業者さん。
速達料金6000円を払って5億円を運ばせるという何とも妙な話ですがね。
そして配達先で見つけたものは……既に息絶えた畑山哲也。
しかも死因は急性心不全なのにその後ロープで絞められた形跡のある妙な姿で。
ただ畑山が死んだことで、誘拐犯
「須佐之男」は畑山自身だと判明。
そして城崎を叩いてみれば、ついに2人で起こした狂言でしたと認めちゃいました。
しかしまぁ城崎・畑山の恋人関係回想シーンでの
城崎の可愛さと来たらもう。
また、後で出てくる畑山による城崎監視映像も、
うーわーあーもうね、エロ可愛いね。
ただ美人局もどきしたり悪どい女ではありますがね、うん、これは惚れるの無理ないわ。
まぁ葉月自身は
言わずもがなガチで魔性の女なんですけども。
と言うわけで事件は一応解決……ただロープの件などが納得いかない右京さん。
そして悶々としながら花の里に帰ってみると、そこには珍しく小野田の姿がぁー
内村部長に縋られて小言を言いにきたようですけど、
普通に飲んでるだけだわな。
そんな中ポツリと漏らした
「親は堪らんだろうな」という言葉に右京さんレーダーが反応。
畑山父が、この一件に深く関わっているだろうなと踏むわけです。
翌日。早速突撃畑山邸する特命係、両親に軽く問いただします。
とここで母親が狂乱、
「出来損ないのあの子を産んだのは2人目の家内の私なのよ」と
ゴールデンで放送するにはギリギリ過ぎるどす黒い背景を吐露します。
まぁそんな奥様にはご退席いただき、ゴリさんいやもとい親父さんひとりと対峙。
右京さんのプチ激昂を取り入れながら追求し、ついには真相が語られることとなりました。
どら息子が犯人だと城崎に知らされた親父さん、そんな息子は俺が殺すと現場に急行。
しかし息子は既に息絶えぬ。それでも親父は縄を掛け、その後も事件を継続させる。
ありとあらゆる呪いの言葉を吐きながらその首を絞めたと熱く語る竜雷太。
しかしそんな気持ちを
「分かりませんね」と冷たく突き放した右京さん。
まぁ、分かってしまってはダメな感情ではあるんでしょうがね。
これにて今度こそ一件落着……かと思えば、もう1つ納得のいかない右京さん。
それは、本当に畑山は偶然心不全で死んだのかという点。
ここで1つの仮説を持って、拘置所にいる城崎の元へ面会に向かいます。
その仮説とは……暗示による殺人。海外でかつて実際に実験として成功したモノで、
ガイシャに
「人間は1/3の血が抜けると死ぬよー」と暗示をかけ、
実際にそれだけの血が出ているような錯覚を与え、心不全を起こさせて殺すというもの。
まぁ突飛な話ですが、事実と認めた城崎嬢。回想シーンなんかもう、
どSですよ。
ただこれが事実だとしても、それを立証することは不可能。
検事も無理だと掃き捨てましたし。
新年早々相棒らしい後味の悪い事件の幕引きと相成りました。
一方、薫と美和子の関係も1つの節目が。
薫ちゃん、旅立つ美和子に婚姻届を突きつけましたよ。
右京さん・たまきさんを証人としてのプロポーズ。ついに動いたか男・亀山。
さて結論がでるのは美和子がカイロから帰ってくる時なんでしょうけど、
それがどういった物になるのか、つか今シーズンで決着が付くのか否か。
とりあえず楽しみにしておきますかね。うん。
まぁそんな具合の2時間半だったわけですが……正直もっと短くした方が良かったと思う。
とりわけ前半。まぁド派手な事件を見せたい意図は分かりますけど、
話としては後半の方がよっぽど締まってたわけですし、90分でもいいんじゃないかねぇ
とりあえず今後スペシャルやるとすれば最終回あたりでしょうけど、
その際は長くてもダレない構成でやってもらいたいところです。
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【今日のいたみんたたみ】 |
・第十一話。
新春スペシャルなのに捜一の出番が少なめで少々寂しかった今回の話ですが……
あ、
『トカゲ』も捜査一課か。ならいっそいたみんにもバイク乗らせればいいのに。
アレでしょ、川原さん普通にバイクに乗って撮影現場に駆けつけたそうですし。
それはともかく今回のいたみんはと言うと、前半は特別警戒に当たらされたりと地味な仕事、
後半は例の如く亀公と罵りあいつつ、城崎の捜査及び取り調べを行ったり。
しかしまぁ取調べの時のねちねち絡みつく伊丹節は今年も健在。
「謝って済むんなら警察はいらないよなぁ?」
とかやたら顔を近づけて言う様とか、
流石は畳です。
……あ、畳というのは今回の薫ちゃんとの下りで、
『亀公』と呼びつけた薫ちゃんに、
反撃で
『たたみ』呼ばわりされたところが出典(いたみ→たたみ)
捜査一課の畳……
ものすごく使い物にならなさそうな刑事だ。
捜査一課の畳。
……そういや今回も三浦さん出なかったなぁ。
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